「見える資産」と「見えない資産」のこの2つのリターンで、皆さん個人としてはこれからの時代を生き抜くことができるだろうと思っています。
会社が潰れても生きていくスキルが身につけば食べていけるでしょうし、健康に暮らす事もできると思います。
もしくは、お金持ちになることだってできるかもしれません。
ですが、投資が持つ力は、もっと大きいのです。
投資の本当の目的で、「世の中をよくして明るい未来をつくること」ということを聞いたことがあります。
一見、きれいごとに聞こえるかもしれません。
しかし、突き詰めてみれば、すごく現実的な話でもあると思います。
なぜなら、世の中全体が暗かったら、自分自身もより良い人生を送れないからです。
つまり、最大のお返しは「世の中が明るくなること」だと思います。
資本主義の社会では、正しい方法でお客さんや世間からの信用を得られない限り、長期的に利益を上げ続けていくことは不可能なのです。
真面目に世の中のために努力している会社しか成長し続けられないようになっています。
お客さんのことをきちんと考えていて、社員の事も愛している。
そういう利他の心がある人達に投資をして、日本の将来に賭けてみる。
それによって明るい社会をつくっていく環境が生まれます。
真の意味で「投資家みたいに生きる」ためには、このように「世の中をよくする」というリターンをいつも意識することが大切です。
ただ、日本人にはどうもその考え方が苦手のようです。
皆さんは、なぜだか分かりますか?
日本人は、根本的には個人主義だからです。
自分さえ得すればいい。
自分の家族だけ安心ならいい。
自分の会社だけが儲かればいい。
自分の地域だけ安全ならいい。
こうしたマインドは個人だけに限りません。
組織だって、いつの間にか、この「自分たちだけ」の考え方に陥りがちです。
そのことは、日本人が「寄付をしない」国民だということにも表れていると思います。
公共経済が苦では、世界的に見ても「日本人は公共心がない」というのが通説のようです。
経済は互恵関係ですから、寄付も投資もしないということは、社会に貢献する意識が薄いと評価されても仕方ありません。
皆さんは「浪費」思考とは何かご存知ですか?
浪費と聞くと、無駄なものにお金を使うことだと思うかもしれません。
しかし、投資家と同じでお金の話に限りません。
ダラダラと時間を潰すのも浪費ですし、他人に指示された義務だけを無思考にこなしている働き方も浪費です。